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防水性ジャケットの洗濯方法

シェルを洗濯して熱を加えることは、撥水性を回復させ、何年も長持ちさせるための不可欠な方法です。

なぜ防水性ジャケットはお手入れが重要なのですか。


泥、皮脂、日焼け止め剤、煙、ピーナツバターやジャムまみれの手などは、いずれもDWR(耐久性撥水)加工の機能を低下させる可能性があります。適切なお手入れはギアの寿命を延ばし、防水性機能を何年も維持します。これはちょっとしたことですが、私たちの故郷である地球にとって意義のあるステップです。

防水性ジャケットの種類によってお手入れが異なりますか。


すべての防水性/透湿性ギアは、その構造(2層構造、2.5層構造、3層構造)、メンブレンの種類(モノリシック、マイクロ多孔質、親水性、疎水性)、素材の供給元(ゴアテックス)、化学(有機フッ素化合物の使用または不使用)にかかわらず、同様のシンプルな洗濯とお手入れが必要です。15年前に買ったトレントシェルであれ、新品のトリオレットであれ、それは変わりません。

 

例外は、ワックスド・コットン・ジャケットのような天然の撥水性を備えたギアです。その機能と寿命を長持ちさせるため、ワックスド・コットンは絶対に洗濯機や乾燥機に入れないでください。また、アイロンやスチームをかけないでください。つまり、ワックスド・コットンのお手入れは、洗うのではなくワックスを塗るということです。

防水性ジャケットの洗濯:手順

ステップ1:汚れや付着物を落とす

ジャケットを点検し、汚れや付着物をできるだけ落とします。

ステップ2:防水性ジャケットに洗濯前の準備をする

メインジッパーを閉めて、ポケットの中にゴミやティッシュや大切な物が入っていないかどうか確かめます。内側と外側の小さなポケットは、中が汚れていることがあるので、ジッパーを開けたままにしておくことをおすすめします。

ステップ3:ジャケットを洗濯機に入れる

洗濯機がない場合は、手洗いするのも良い方法です。

ステップ4:洗剤を入れる

中性洗剤や、防水性シェル用の洗剤を使用してください。防水性衣類用洗剤は、テクニカルなアウターウェアの機能性と耐久性を保ちます。パタゴニアは、撥水性と透湿性の回復に貢献する中性洗剤の「ストーム」をおすすめします。

ステップ5:洗濯機の設定を調節する

水温は「ぬるま湯」、標準に設定し、洗剤が残らないようにすすぎを2回行ってください。

ステップ6:乾燥機を低温に設定し熱を加える

ジャケットの撥水性を回復させるには熱を加えることが重要なので、防水性ジャケットを乾燥機にかけるのは良い方法です。乾燥機を低温に設定し、完全に乾いた状態から少なくとも30分間、あるいは完全に乾いて温かくなるまで、熱を加えてください。スチームアイロンはDWRを劣化させる可能性があります。シワは気にしないでください。

防水性ジャケットに熱を加えるのに乾燥機がない場合は、低温でアイロンがけするのも良い方法です。ジャケットを自然乾燥させ、アイロンを低温(約110℃以下)に設定し、スチームなしで、乾いた薄い布かタオルをあててかけてください。

ステップ7:また外で使う

ステップ7:また外で使う

汚れは勲章ですが、洗ってこそ機能するものです。

Sashwa Burrous

防水性ジャケットの洗濯に最適な洗剤は何ですか。


一般的な洗剤はDWR(耐久性撥水)加工に影響を与え、早期にウェットアウト(浸透)を生じさせかねない要素です。私たちは十数種類の選択肢をテストし、テクニカルなアウターウェアやギア用に作られた中性洗剤の「ストーム」をおすすめしています。お近くのドラッグストアで販売している中性洗剤もご使用いただけます。その場合は、油性ではなく水性で、着色料/漂白剤/蛍光増白剤/香料を含まない、生分解性の液体洗剤をお選びください。敏感肌用の洗剤もおすすめです。敏感な肌に安全なものであれば、ギアにとっても安全です。


防水性ウェアはどのように機能するのですか。


DWR(耐久性撥水)加工とは、防水性ウェアの外側の生地の表面が水を玉状にして弾くために施すコーティングです。これは濡れた状況で生地の表面が飽和状態になるのを防ぎ、着用する人が寒さや湿っぽさを感じたり、過酷な状況で命に関わるようなびしょ濡れの状態になることを防ぎます。生地のメンブレンは、防水性ギアにおいて事実上の「エンジン」としての働きを担います。ラミネートした生地の内側にある物質的な素材のバリヤーで、水の浸入を防ぎながら、水蒸気や汗や熱を逃がします。DWRはプロテクションを補うコーティングであり、主力となるのはメンブレンです。


これまで何十年ものあいだ、DWR(耐久性撥水)コーティングは、パーフルオロまたはポリフルオロという(PFC、PFAS、PFOA、PFOSなどの頭字語でよく知られている)有機フッ素化合物に依存してきました。丈夫で、耐熱性、撥水性、撥油性を備えた化学物質で、防水性ギアでは一般的に生地の表面とメンブレンに使用されます。この化学物質は水を弾くことにおいては非常に効果的ですが、生分解性ではなく、とくに製造段階やウェアが有用な生涯を終えたあとに再利用や再加工が困難であるため、環境に害をおよぼします。


だから私たちは、2025年までに、すべてのメンブレンと撥水加工においてPFASを使用せずに作ることに取り組んでいます。(PFASはパーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物の略称で、この分類の有機フッ素化合物を表す最新用語です。私たちは「PFAS」を総称として使っていますが、パタゴニアの撥水加工やメンブレンがPFASを使用せずに作られている場合、それがPFCやPFOSやPFOAを使用していないことも意味します。)


PFAS不使用で製造された製品の取り組みについては、詳しくはこちらをご覧ください。

防水性ジャケットはいつ洗濯すればよいですか。


それぞれの場合により異なります。汚れたら洗濯して乾燥させ熱を加えてください。「ウェットアウト」(DWRコーティングの効果が低下し生地の外側が濡れているように見えても、ウェアの内側と着用者は濡れていない状態)が認められた場合も、防水性ジャケットを洗う目安です。(ウェットアウトが生じるのは当然の過程です。たいていは、まず袖口やパックのストラップが当たる肩など最も摩擦の多い箇所に生じます。)


経験では、PFASを使用せずに作られた防水性ジャケットは、7〜10回着用したら、あるいは長期間の旅で着用したら、洗濯してください。PFASを使用して作られたものは、一般的に30回着用したら洗濯してください。


洗濯して乾燥させ熱を加えてもシェルが水を玉状にして弾かなくなったら、撥水剤を使用するときです。オンラインまたはアウトドアギア専門店の多くで購入可能な、PFAS不使用の撥水剤を選んでください。パタゴニアは「ストーム」の撥水剤をおすすめします。ウォッシュイン式は洗濯機に入れてウェア全体をコーティングするため使いやすく、スプレー式はウェア全体にまんべんなく施すことができれば効果的です。


PFASを使用せずに作られたギアの機能は異なるのですか。


パタゴニアのすべての防水性製品は、PFASを使用したか、あるいは使用せずに作られたかにかかわらず、ラボとフィールドの両方で長年にわたる厳しいテストに合格したものです。それは、パタゴニアのレインジャケットやレインパンツが、最も濡れる天候下で体を守りつづけることを保証するものです。


PFASを使用して作られたパタゴニア製品をお持ちの場合は、それを作るために使われた資源を大切にして活用しつづけてください。PFASを使用して作られたギアはよく機能するものです。化学作用を起こすことはないため、素肌に触れても問題ありません。


政府の規制を遵守する誓約をさらに進め、より範囲を拡大させた私たちの目標は、変革を起こすことです。PFASを使用せずに作られたギアを購入するというのは、こうした有害な化学物質の製造を阻止するメッセージを送ることに貢献します。そして、所有するレインジャケットやレインパンツを洗濯するというのは、そうしたギアを遊ばせつづけ、埋立地に行かせないことに貢献します。

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